voxsangman’s blog

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医学よもやま話-38.家庭内でペットを飼育することにより子どもの食物アレルギーのリスクを低下させる?-

いくつかの研究によると、家庭内でペットを飼育することが子供の食物アレルギーのリスクを低下させる可能性があるとされています。

一部の研究では、犬や猫を飼育している家庭の子供たちは、アレルギーの発症リスクが低いことが示されています。

これは、動物と接することで免疫系が刺激され、アレルギー反応を引き起こすための抵抗力が高まる可能性があるためです。

ただし、すべての子供にとってペットを飼うことがアレルギーを予防する保証はありません。

また、すでにアレルギーを持っている子供にとっては、ペットを飼うことがアレルギーの症状を悪化させる可能性があるため、注意が必要です。

総じて言えることは、ペットを飼うことが子供の健康に良い影響を与える可能性があるが、必ずしもアレルギーを予防するという証拠は十分ではないということです。


ペットを飼育することで、子どもの呼吸器アレルギーの発症リスクが低下し得ることは以前から研究で示されていますが、食物アレルギーのリスクも低下する可能性があるという研究結果が最近なされています

日本での研究では、犬を飼っている家の子どもでは、卵・牛乳・ナッツ類に対して、猫を飼っている家の子どもでは、卵・小麦・大豆に対してアレルギーを発症しにくいことが明らかにされています。

この研究では、なぜペットを飼っている子どもで食物アレルギーの発症リスクが低下するのかは明らかにされていません。

この研究から分かることは、ペットを飼うことで食物アレルギーを防げるわけではなく、ペットを飼うことが食物アレルギーの発症リスク低下につながる可能性を示唆したに過ぎません。

この研究結果から家庭内でペットを買うことによりこのペットが原因で子どものアレルギーリスクが高まるのではないかと心配する親たちに、食物アレルギーの発症抑制という点では、胎児期と幼児期のペットへの曝露が有効に働くケースがあるかもしれないというメッセージと、ペットを飼うことから生じる弊害の懸念を軽減するのに役立つこと思われます。

 

※以下の2編の参考資料は日本語で読めます※

 

【ペットは子供の食物アレルギーの予防に役立つ】

 

consumer.healthday.com

 

【胎児期または乳児期のペット曝露と食物アレルギーとの関連性:日本環境と子どもの研究】

 

journals.plos.org

 

切手は2001年フィジー発行の「ペットと子供切手」で、子供とペットのイヌとネコが描かれています。

 

2001年フィジー発行ペットと子供切手

切手は1974年ニュージーランド発行の「ペットと子供切手」の中の一枚で、女の子とペットのイヌとネコが描かれています。

 

1974年ニュージーランド発行ペットと子供切手

切手は2004年カナダ発行の「ペットと子供切手」で、金魚・ネコのペットとウサギと子供・イヌと戯れる女の子が描かれています。

 

2004年カナダ発行ペットと子供切手