voxsangman’s blog

世界の切手を使って医学・世界の出来事・神話・法則などをわかりやすく解説していきます。

世界史ミステリー12.スペインかぜの謎-

1918年から1920年にかけ全世界的に大流行したH1N1亜型インフルエンザのことを指します。

スペインかぜの第一波は1918年の3月に米国とヨーロッパにて始まり、この時期北半球の春と夏に発生した第一波は感染性は高かったものの、特に致死性ではなかったとされています。

しかしながら、北半球の晩秋からフランス、シエラレオネ、米国で同時に始まった第二波は10倍の致死率となり、しかも15~35歳の健康な若年者層においてもっとも多くの死者が発生し、死亡例の99%が65歳以下の若い年齢層に発生したという記録が残されています。

これに引き続いて北半球の冬である1919年の始めに第三波が起こつています。

一年のタイムスパンで3回の流行がみられたことになりますが、これらの原因については、2021年現在もよくわかっていません。

全世界で5億人以上が感染したと言われていて、 当時の世界人口18億~19億人のおよそ27%に当たるとされていて、死亡者数は5,000万~1億人以上と言われています。

スペインかぜによる死亡者数は第一次大戦による死者数を上回ったと言われています。

このスペインかぜは、人類史上最も死者を出したパンデミックのひとつに分類されています。

1918年 パンデミックを引き起こしたスペイン風邪の起源については諸説がありますが、2021年現在も仮説の域を出ていません。

日本国内においても、1918年8月~1919年7月にかけての第一波で感染者2116万人死者25万人、1919年8月~1920年7月にかけての第二波では感染者241万人死者12万人、1920年8月~1921年7月にかけての第三波では感染者22万人死者3600人という被害を受けています。

切手は2020年シエラレオネ発行の「パンデミックの歴史小型シート」の中の一枚で、スペインかぜ(1918~1920)の流行が描かれています。

 

2020年シエラレオネ発行パンデミックの歴史小型シート

切手には原因菌の拡大図とともに当時の様子、タブには感染症の説明・原因・死亡者数・発生起源を示す地図が描かれていますが発生場所が不明であることから?マークが世界地図に書き加えられています。