voxsangman’s blog

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世界史ミステリー23.孫氏は実在したのか-

孫 武(紀元前535頃~没年不詳)は、中国古代・春秋時代の武将・軍事思想家で、兵法書孫子』の作者とされている人物です。

※「孫子」とは「孫武」の尊称※

彼が著したとされる『孫氏の兵法書』はあまりにも有名ですが、謎の多い人物でもあります。

孫 武は存在していなかったとする説もあります。

孫武の生涯を知るための資料は司馬遷の『史記』や『呉越春秋』などから伺えますが、どのようにして亡くなったのかなど詳しいことはわかっていませんし、記述に不自然な点もあるとして、史実の真偽についてや、実在した人物なのかについて論争されています。

更に呉で大活躍した武将にもかかわらず、呉に詳しい『春秋左氏伝』に孫武の話が全く登場しないというのが不自然であるとされています。

1972年、山東省臨沂県で発掘された一群の銀雀山漢簡で『孫子兵法』十三編と、孫ぴんの著した兵法書(『孫ぴん兵法』)の竹簡が発見され、その分析の結果『孫子』十三編は『孫ぴん兵法』とは別物であることが証明され、孫武の実在が確かめられたとされています。

しかし実際は孫武の事跡に関する史実性に関しては論争が継続しており決着を見ていないのも事実です。

孫武を中心にした孫氏学派のような兵法家集団が存在していて、今の孫子兵法は孫武の作に兵法家たちが付加して成立したものだとも考えられています。

兎に角孫武が実在した武将か否かの論議は今も続いています。

 

切手は1995年中国発行の「孫子兵法切手」の中の一枚で、孫 武が描かれています。

 

1995年中国発行孫子兵法切手