北京原人は、1929年12月２日中国の北京市房山県周口店竜骨山の森林で発見された化石人類で、学名はホモ・エレクトス・ペキネンシスです。
※旧学名はシナントロプス・ペキネンシス※
新世中期に生きていたと考えられていて、北京原人を含むホモ・エレクトスは、現生人類の祖先ではなく、何らかの理由で絶滅したとされています。
また北京原人は、石器や火を利用していたとも推測されています。
現在当時発見された北京原人の頭蓋骨は喪失され見ることはできません。
戦争中に消えた北京原人の化石の行方は、歴史上の謎として、これまでに幾度となく話題に登っています。
1941年の暮れ、日中戦争の激化を受けて北京原人の化石を中国から持ち出し、米国内で一時保管することが決まり、米軍軍医の名前を記した２つの大きな箱に化石を詰め、北京から鉄道で河北省秦皇島の港に運び、そこから貨客船プレジデント・ハリソン号で米国へ向かうという計画が立てられました。
そして12月５日早朝、２つの箱は米海兵隊員とともに北京を出発し８日午前には計画通り秦皇島に到着しましたが、北京原人の化石を乗せるはずの貨客船が港に来ることはありませんでした。
北京原人の骨は、1941年にアメリカへの移送が計画された際に行方不明になりました。
いずれにせよ、本来の北京原人５体の頭蓋骨は依然として行方がわかっていない。もっとも行方不明になる前に精密な模型が数体造られており、研究はその模型を使って行われている。
その後、断片的に発見されたもの以外は未だに見つかっていないことから、北京原人の骨の行方は、映画や小説などでも題材にされています。
【おまけの話】
以下の２作品は面白いです。
『北京原人の逆襲』
ヒマラヤの大地震で出現した北京原人を捕獲しようとする探検隊の活躍を描いた特撮映画で1977年香港映画
科学技術によって現代に蘇った北京原人の親子と人間たちの心の触れ合いを描いたSFファンタジーで、1997年日本映画
切手付記念封筒は、1989年中国発行の「北京原人頭蓋骨発見60年記念」で、切手部分には北京原人の頭蓋骨と原人の想像図、封書面には北京原人の生活の様子が描かれています。
切手は1967年キューバ発行の「人類学切手」の中の一枚で、北京原人の頭蓋骨とともに原人の生活風景が描かれています。
切手は1997年キューバ発行の「人類切手」の中の一枚で、北京原人の頭蓋骨とともに北京原人が描かれています。
切手は1991年中国発行の「第13回国際第四紀研究連合記念切手」で、北京原人が描かれています。
