voxsangman’s blog

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切手アラカルト-13.スーベニアシート(小型シート)-

スーベニアシートとは、切手やハガキなどの郵便切手と共に発行される、記念品としての性格の強い切手シートです。

記念の名称などをシート地の余白部分に印刷し、何枚かの切手を組み合わせた小さなサイズの切手シートとで、アメリカでは、これらをスーベニア・シートと称しています。

イギリスでは、ミニチュア・シートと呼んでいて、日本はこの言葉にならって一般的に"小型シート"と呼んでいます。

しかし実際には世界的には、"小型シート"の定義は曖昧です。

ここではあえてスーベニアシートと呼びます。

スーベニアシートは、切手とは別に販売されることが多く、切手を切り離して郵便に使用する目的ではなく、記念品としてコレクションや飾り付けに用いられます。

スーベニアシートには、切手の他に、切手の図柄をモチーフにした絵画や写真、文章などが印刷されていることもあります。

スーベニアシートは、世界各国で発行されており、その種類は多種多様で、日本では1934年に逓信記念日制定記念として初めて発行されその後、オリンピックや万博などの国際イベントや、国や地方自治体の記念行事など、さまざまな場面でスーベニアシートが乱発発行されています。

スーベニアシートは、切手のコレクションや記念品として人気があり、そのデザインや歴史的価値から、投資の対象としても注目されています。

世界最初のスーベニアは、1923年にルクセンブルグエリザベート王女生誕を記念して発行されたもので通常郵便では利用されない高額10フラン切手1枚が収められています。

ルクセンブルグ1921年に発行した、王子誕生記念(25枚構成の通常のシートと、5枚構成のシート)を、最初のスーベニアシートとする意見もあります※

日本では、1934年に発行された逓信記念日制定記念のものが最初とされています。

スーベニアシートは、記念品としての性格が強く、切手を切り離して郵便に使うことはあまり念頭におかれていません。

 

切手は1923年ルクセンブルグ発行の「エリザベート王女生誕記念スーベニアシート」で、ルクセンブルグ市の眺めが描かれています。

 

1923年ルクセンブルグ発行の「エリザベート王女生誕記念スーベニアシート」

切手は1934年日本発行の「逓信記念日制定記念スーベニアシート」で、芦ノ湖上空を飛行するフォッカー7型3M旅客機が描かれています。

余談ですがこのスーベニアシートは、日本のスーベニアシートの中で最も高価なものです。

 

1934年日本発行の「逓信記念日制定記念スーベニアシート」